私の絵画館6「デルフィニュムとMちゃん」

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元のら猫の「アリス」は家に来てから24日後に五匹の子猫を産みました。その五匹のなかでも、一、二位を争う美人の一人(?)が、Mちゃんです。

できればどの子も家で飼ってあげたい。その思いとは裏腹に、もとからいる東京の渋谷生まれの猫を含め、総勢7匹になった猫たちの世話に、私はもう倒れそうでした。この子たちには、市販のエサだけでなく、手作りのご飯を食べさせてあげたいと試行錯誤を繰り返していたからです。★ 続きは題をクリック ↑

では、五匹のうちどの子を里親捜しの場所に連れてゆくのか、ずっと悩んでいました。オスが二匹、メスが三匹。あれこれ迷った末、一番元気で活発なきいちゃんと、美人で元気な女の子さやちゃんとMちゃんに決めました。結局、いつも他の子供達にはじき出されて、なかなかお母さんのお乳を吸うことのできない気の弱いジョバンニと、生まれつき胃腸の弱いぴのこを手元に残しました。

二年前の6月29日、里親さがしは駅近くの小さなお店が集まっている駐車場のはしっこで始まりました。

初めて参加してびっくりしましたが、里親さんをさがしている猫たちは40~50匹もいたのに比べ、もらいに来てくれる人たちはちらほらでした。この中で、里親さんにであえるのは絶望的に思えました。もし、今日もらってもらえなかったら、連れて帰って、一生面倒を見ようと私は心に決めていました。

ところが、きいちゃんが、ある意味あっけなく里親さんが決まり、連れて帰られました。借り物のケージの中で、突然一匹がいなくなり、二匹が不安そうに身をよせあっていた時、一組のお母さんと娘さんがこられました。“抱いてみますか?”と聞くと、“そうね”と抱かれたのですが……。ふだんなら抱かれてイヤがることのない子たちが何故か嫌がり、あばれだしたのです。“ああ、洋服に爪が……。”とにがにがしくお二人は去っていきました。

やっぱりダメだった……とぼんやり立っていると、優しそうな若いお母さんと小学校低学年の男の子が”かわいい“と見に来てくれました。お母さんがMちゃんを抱くと、先程とはうって変わって、いつものように抱かれてウットリとしています。その様子にお母さんの気持ちはすっかり決まったようでした。すると、遅れてきたお父さんに男の子が”こっちの子もかわいいよ“とケージの中のさやちゃんを指さしました。お父さんはそれを見て“飼うんだったら姉妹の方がいいだろう”と言って下さったのです。

こうして、仲よしの美人二人組は優しいご家族の一員となり、“てん”と“つゆ”という名前をもらいました。

“てん”となったMちゃんは、今も抱かれて、うっとりとしているはずですよ。

執筆年

2010年

収録・公開

「デルフィニュムとMちゃん」(No. 22:2010年5月25日)

最終更新日: 2018年 12月 29日 12:14 PM   カテゴリー: , 私の絵画館, 絵画,
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