私の絵画館57:ケルピーとラ・ブランと木立ダリヤ

 

私の絵画館57:ケルピーとラ・ブランと木立ダリヤ

 

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先日、俳優の高倉健さんが亡くなり、彼の人柄をしのばせる数々のエピソードが語られています。

そのなかで一番心に残ったのは、幸せに生きるために大切なことは?と問われて“いい人たちと出逢うことです”と答えた話でした。続けて、自分にとってあまりに冷たい風が吹く場所にいる時は、一度離れて<心地よい風>の吹く場所に移った方がいい。
そうした場所でこそ、いい人たちと出会えるから、ということでした。★ 続きは題をクリック ↑

ちょうど東京での2回目の個展が終わり、環境・場所の大切さを実感していた時でしたので、これまでほとんど知らなかった”健さん”という方の、この言葉にひかれたのかもしれません。

昨年は何しろ初めてでしたので、どのようになるのか予想もつきませんでしたが、毎年必ず来て下さるお友だちが遠くからかけつけて下さり、さらに新しいあるいは昔の友だちもきてくれて心強く、感謝の思いでいっぱいの個展でした。

そして2年目の今年。いつも来て下さる遠くからのお友だちに加えて、娘の若いあるいは年配のお友だちも来られ、その合間には絵がご縁となった犬ちゃんと飼い主さんたちがご来店。さらには新しい犬ちゃんと飼い主さんとの絵のお話があり、と息つく暇もありませんでした。

知り合いの方たちはよほど居心地がよいのか、ほとんどが2~3時間の滞在でしたので、土・日の店番を終えた感想は、“にぎやかで楽しかった”となりました。

絵そのものに関しても、これまでとは違う反応があり、以前個展をしていた高原の美術館でも感じたことでしたが、続けることの大切さを改めて思いました。

また同じ絵に対する反応が、高原で飾った時と全く異なり、絵も飾る場所、絵にとって<心地よい風>の吹く場所に置いてあげなければ、と強く思った今回の個展でした。

この絵のモデルは、栃木から宮崎にやってきていたケルピーとラ・ブランです。

陽があたると毛が金色に光る美しい馬ウィシュウィズの子供がほしいと、ラ・ブランだけが来るはずでしたが。むこうでトレーラーに乗せようとした時、ずっとラ・ブランと一緒で離れたことのなかったポニーのケルピーが“僕も行く!”と大騒ぎしたそうで。結局二頭で牧場にやってきました。

一度2頭を丸馬場でいっしょに走らせて下さったのですが、何故かケルピーはいつもまん中に立つ研修生の方とラ・ブランの間を走ります。どうしてかなあとお聞きすると、小さなケルピーは、
“僕がラ・ブランを人間から守らなくっちゃ”と思っているのだそうです。

そんなケルピーを、ラ・ブランはちょっと面倒くさそうにする時もありますが、それでもやっぱり大の仲良し二人組です。

この絵では、<二人>に木立ダリヤの咲く広い牧場で遊んでもらいました。

 

執筆年

2014年

収録・公開

「ケルピーとラ・ブランと木立ダリヤ」(No. 74:2014年12月8日)

最終更新日: 2019年 1月 4日 11:07 PM   カテゴリー: 私の絵画館, 絵画
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