本紹介55 『ある靴職人の話』

本紹介55  火星雅範著『ある靴職人の話』(2003/6/15)の表紙絵で靴を、挿画でいろいろなものを描いています。

 

 

 (挿画は作業中です。)

 

この本の装画は、題名にちなんで靴を、しかも戦前の編み上げ靴を、ということでした。
そうはいっても、私には編み上げ靴を、きちんと見た記憶がありません。少し前、昔私自身がはいていたボロボロの黒い登山靴を、やっとの思いで捨てたところです。もはや、ごつくるしい皮靴というものも、家にはありません。
悩んでいたちょうどその頃、娘のお友だちが東京から遊びに来られました。玄関にそろえられた彼の靴は、皮ではありませんが、とても大きくてはきつぶされていました。この形をいただこうと思い、私はその大きなコッペパンのような靴をスケッチさせてもらいました。
皮の感じは、低いヒールのついた皮靴をみながら、そして装画としては初めてでしたが、パステルを使って描いてみました。
またこの本には、12枚の挿画が使われています。文章全体が短く、ある程度の厚さの本にするために、挿画を多く入れたいというお話でした。
絵は、教会や車椅子のように本文と関わりのあるものと、花や貝がらのように全く関係のないものが、ほぼ半分ずつです。
枇杷の絵もありますが、それは近くの農家でスケッチさせていただきました。たわわに実った枇杷の木の前に、何時間も坐りこんでいる私を、横の人参畑で農作業をしておられたその家のお兄さん達がもの珍しそうに見ておられたのを、覚えています。

 

「たまだけいこ:本(装画・挿画)一覧」で全体をご覧になれます。

最終更新日: 2009年 6月 3日 10:54 AM   カテゴリー: 本(装画・挿画), 絵画
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