本紹介8『馬車道の女』

 

本紹介8『馬車道の女』

 
本紹介8押川昌一著『馬車道の女 押川昌一戯曲集』の表紙絵で、風景と柿を描いています。

「たまだけいこ:本(装画・挿画)一覧」で全体をご覧になれます。

 

 

作者の「あとがき」によれば、この本のタイトルになった「馬車道の女」は、山本学、佐藤オリエたち五五の会が全国公演をした作品だそうです。
また「遠い灯」は、佐々木あや率いる劇団文芸が創立二十周年を記念して、作者の現代劇ばかり六本を連続公演したなかの、これだけが初演の作品だった、とあります。
同じ「あとがき」のなかには、この戯曲集の出版が、編集者の小澤紀子さんの誠意と熱意で実現したことも、述べられていました。
この本の装画ですが、最初は鹿鳴館の時代の女の人が主役でした。和風の髪に西洋風のロングドレスを身につけた女性がもの憂げに立っている。
けれど、背景となる当時の街の様子としっくりかみあわなかったのでしょう。
結局、当時の建物を秩序無しにどんどん描き入れていくことで、全体の時代を感じとってもらう、という絵になりました。
そして、前年の秋、庭の小さな柿の木がたった一個みごとな実をつけたのですが、その柿の絵が、何故か加えられることになりました。

「柿」もどうぞ。→飯島光孝著『さざん、くろーす』、→飯島光孝著『生命ある限り第3部 一番美しく』、→平井眞一著『随所に主宰とならん』、→飯島光孝著『続生命ある限り お空の中ほど』(装画・挿画/海岸の風景・扉絵の柿)の表紙絵・扉絵、→飯島光孝著『燃え落ちた軍艦旗』、の扉絵にも柿を描いています。

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最終更新日: 2009年 6月 15日 11:10 AM   カテゴリー: 本(装画・挿画), 絵画, 風景
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