本紹介37 『夕映えの山を越えて』
本紹介37 城麗子著『夕映えの山を越えて』(1997/4/5)の表紙絵で、アルプスの景色を描いています。
この本の編集者は門土社の小澤紀子さんですが、出版は聖母の騎士社からで、他の本とは異なる経緯で出版されました。
題名の「山を越えて」が「サウンドオヴミュージック」の歌に関わりがあるということで、アルプスの山々を、そしてさらに夕焼けの風景で、という指示をうけました。
「サウンドオヴミュージック」は私も大好きな映画ですが、アルプスをとなると、さてどのような山々だったか。
そんなわけで、慌ててサウンドオヴミュージックの映画を見直したり、本をさがしたりしました。そうして一部に雪を抱いたアルプスの絵が完成しました。
編集者の方たちは、この最初の絵で一応満足して下さいましたが、作者にお見せしたところ、夕焼けの色が違う、という御返事でした。
私が最初に描いた絵は、ピンクと紫が主役の夕焼けでしたが、作者は黄色とオレンジの夕焼けをイメージされていたからです。
できあがった装画はその黄色とオレンジに書き直したアルプスです。
参考までに。出来上がった本にはカバー装画-小澤紀子とありました。まちがえられたようでと編集者の小澤さんが、後で申しわけなさそうにあやまられたのを覚えています。
いいんですよ、そんなこと。
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