私の絵画館18:チェックとスカイ
「山桃の色づく頃」
そろそろ六月に入る頃になると、いつも気になる実があります。小さくてかわいい丸い実が赤く色づく”山桃”です。
引っ越して来る前に借りて住んでいた家の畑には、一本の大きな山桃の木がありました。★ 続きは題をクリック ↑
毎年見事な実をたくさんつけていたようなのですが、畑の虫がとても苦手な私は、畑をとおってむこうの端の山桃まで、なかなか行きつけませんでした。
そのため山桃の実のかわいらしさやおいしさにも全く気付かずにいました。
山桃に目覚めたのは、その家を離れた後。ふと迷いこんだ小さな公園でした。甘酸っぱいにおいに近寄ってみると、美しく色づいた山桃の実がたくさん落ちていました。そのままでは食べられませんが、果実酒にすると美しく澄んだ紅い色に染まります。
最近では、お酒が苦手な人でも飲めるように、山桃ジュースを作っています。
何年か前から近くのキャンパスのなかに、2~3本大きめの実をつける山桃の木を見つけましたので、人気の少なくなる土、日曜をねらい、ひろいに行きます。その時には、蚊取り線香・ビニール袋・傘・べとべとになった手をふくための濡れタオル等が必需品です。
ひろってきた実は丁寧に水で洗い、ほぼ同量の砂糖とともに、殺菌のため一煮立ちさせます。それをビンに入れ、冷蔵庫でねかせると、1~2ヶ月でおいしい山桃ジュースの完成です。好みの氷や水(またはお湯)で割って飲むと、夏バテにも効くようですよ。
紅く透明な色をした甘酸っぱい山桃ジュースを飲む頃には、夏の盛りが近付きます。
そのような山桃の下で休んでいるのは、母親のチェックと生まれて間もないスカイです。子馬は突然飛びはねてそのまま走り出すのですが、すぐ疲れてしまって、どこにでもペタンと座ってしまいます。母馬はそんな子供のところに、いつもさりげなく寄り添って見守っています。
なおこの絵は2008年の個展(大分県飯田高原「九州芸術の杜」にて)で案内状に使いました。
次の記事で紹介しています。→「2009九州芸術の杜個展詳細」
執筆年
2011年
収録・公開
→「チェックとスカイ」(No. 34:2011年5月30日)
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