<ぴのこのお話>
<ぴのこのお話>
今の私の毎日をお知らせするには、まず一緒に暮らしている“ぴのこ”のお話を、と思います。
私の絵画館2→「水仙」(No. 18:2010年1月)
ぴのこは、元のら猫の“アリス”が家にきて約3週間後に生んだ子です。
5匹生まれた子猫のうち、3匹は。それぞれ優しいご家族とめぐり会い、今もしあわせな日々をすごしています。
アリスの元には、発育の遅れていた気の弱い黒猫の“ジョバンニ”と獣医さんから生まれつき胃腸が弱いといわれた三毛の女の子“ぴのこ”を残しました。
私の絵画館8→「向日葵とジョバンニ」(No. 24:2010年8月)
その“ぴのこ”のことを、14年前私は次のように書きました。
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のら猫だったアリスは、家につれて帰って24日後に子猫を産みました。もうすぐ11年になります。
5匹生まれた子猫のうち、気の弱い男の子のジョバンニと生まれつき胃腸が弱いといわれた女の子ぴのこを家に残しました。
先生の見立て通り、ぴのこは少食で、ほんの少しでも多く食べるとその瞬間にもどしました。量だけでなくほんの少し固い物もダメ。大きさも5mmくらいでも固い物が混じるとアッというまに出しました。
それは大人になっても変わりませんでした。
2年前の秋、あまりにももどしてしまうので、病院で調べてもらいましたが、レントゲンで見る限り異常はありません。
ただ異常は見つからないといっても、すぐもどしてしまうわけですから、何とかもどさずおいしく食べてもらえるようにするしかありません。
そこで一大決心をしてアレコレ試行錯誤をくり返すこと半年余り、ようやくぴのこがもどさず喜んで食べてくれる食事が完成しました。
まず自家製野菜スープ(液体)をペットボトルのキャップ一杯。もち麦のおかゆを小さじ一杯。野菜のペーストを小さじ半分。ひきわり納豆を小さじ3分の1。
そこにぴのこの好きな魚のカンづめをつぶして小さじすり切れ1枚。さらに消化器系のカリカリをミキサーで粉状にしたものを小さじすりきれ2杯。
このご飯をあげるようになってから、生まれて初めてぴのこは<食>の楽しさに目覚めました。
今では、そんなに早食いだったかしらん?!というスピードで自分のご飯を食べてしまい、お母さんのアリスやジョバンニのところに走り、気の強さでは誰にも負けないため、残りをたいらげてしまいます。
食べてくれるのはいいのですが、一定量を少しこえただけでももどすのは、変わっていません。そこで同じケージのなかで食べるアリスとの間は、食事の度に段ボールの屏風(?)で仕切ります。
魚アレルギーのジョバンニは、別のケージのなかで食べていますが、ぴのこが入って押しのけてしまわないように、扉をきっちり閉めることにしました。
そのため、自分の分を食べ終えたぴのこは扉のまん前に座り込み、待つことになります。その距離の近さと迫力にジョバンニはしばしば負けて、少し残っていても食べるのを止めてしまうほどです。
ほんとうはこんなにも食べることが好きだったのに、もっと早くに食事の大改革をすればよかったと、ぴのこには申し訳ない思いで一杯です。
ただ、よく食べるようになってくれたぴのこですが、細い身体はそのままで、今でも一歳くらいの頃と変わりません。
<梅とぴのこ>は1枚目も、2枚目も、それぞれ猫好きの方のお家に行って手元にありませんので、もう一度描きたいと思い3枚目の<梅とぴのこ―2019―>を描きました。
<梅とぴのこ>を背景にした個展のポスター
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ぴのこは今16歳ですが、長い間、食べてはすぐもどす、を繰り返して、ずっと痩せていました。
病院で調べてもらっても、原因はわかりませんでした。
本当の理由がわかったのは、ほんの2年前です。カチンコに固まった毛をはき出したことで判明したのですが。ぴのこの食堂には、ノドから1.5cmほどのところに大きな突起があり、食べた物がスムーズに流れなくなっているのです。
そのため、一度の適量が<小サジ2杯>で。さらに神経質なぴのこあ、食べるとすぐに首を後ろにむけて毛づくろいを始めるため、よけいスムーズに胃におりてゆかないのです。
このことがわかってからは①食事は1回<小サジ2杯>程度で②食べるとすぐすぐ2~3分抱っこして、ノドを通りやすい状態にする、を実践し続けています。おかげで、もどす回数はずいぶん減りました。
ただ、元気で食欲はあるため、1~2時間おきに、“ご飯ほしいよ!”となります。
以前はジョバンニとずっと一緒にすごしていましたので、お一日中“ごはん”に忙しくても、夜は眠ることができました。
けれど、昨年の秋ジョバンニが旅立ち、私と一緒に夜をすごすことになってからは、夜~朝にかけて、1~2時間おきに“ごはん”で起こされてしまいます。
結局、私がふつうに眠ることができるのは、ぴのこが深く眠る朝6時頃からとなります。
このややこしい“ぴのこ”の世話を、相方に頼んで、家を空けなければなりませんおで、どう準備するべきか、悩んでいる最中です。
秋の「ルーマー」(↓)でお会いできる日を楽しみに致しております。
かしこ 小島けい
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