私の絵画館31:ピースちゃんとバラ
私の絵画館31:ピースちゃんとバラ
昨年九月の大分県九重での個展は、雨ばかりの毎日で大変でしたが、それでもたくさんの嬉しい出会いに恵まれました。
ピースちゃんとその飼い主さんとの出逢いも、そのひとつです。
土曜日の午後、白い犬ちゃんを抱いた若い女の方を館長さんが案内して来られました。★ 続きは題をクリック ↑
その方は、一週間前に一度美術館に来ておられ、その時は榎木孝明さんの版画を買って帰られたそうです。
けれど家にもどってから、紫色の背景のなかに立つ白馬の母親とその前にぺたんと座っている子馬の絵が、毎日毎日思い出されてしかたがないのでもう一度見に来ました、とのことでした。
隣に飾ってあった“秋立ちぬ”と題した馬の絵も気になっておられたようで、二枚の絵の前でしばらく佇んでいらっしゃいましたが、最後はやはり“山桃の樹の下で”という紫の絵を選ばれました。
“秋立ちぬ”
“山桃の樹の下で”
さらに、いっしょに来ていたトイプードルのピースちゃんの絵も、ピンクのバラといっしょに描いて、カレンダーの7月に入れて下さい、とご注文をいただきました。
いい写真がないので・・・・・ということでしたので、さっそく迷カメラマンの相方がギャラリーの前で、何枚も何枚も写真を撮りました。ピンクのリボンにピンクの服を着たピースちゃんは、とても愛らしく、素敵なモデルさんでした。
少しでも早くピースちゃんの絵がほしい、というご希望でしたので、個展終了後、一番最初に描いた絵となりました。
今年の個展にも足を運んで下さるとのこと。その時もピースちゃんは、飼い主さんが大好きなピンクの服を着ているにちがいありません。
“二人”との再会がとても楽しみです。
執筆年
2012年
収録・公開
→「ピースちゃんとバラ」(No. 47:2012年6月25日)