私の絵画館38:レオくんと日々草
私の絵画館38:レオくんと日々草
人の考え方は皆ちがう。そんな当たり前のことを、よりしみじみ思うようになったのは、絵を通していろいろな方と接するようになってからだと思います。
以前、ひめつる日々草と犬ちゃんを絵に描いた時。
ああ、できた、きっと喜んで下さるだろう。そう思って画像でお送りしましたが、翌日かかってきたお電話の声は、何だか怒っていらっしゃるようでした。★ 続きは題をクリック ↑
予想外の反応にとまどいながらも話をお聞きすると、大きく拡大した画像で見える用紙のブツブツは何なのですか?というご質問でした。
それはパステル紙そのもののデコボコですよ、と説明しましたが、納得のいかないご様子。そこで、絵そのものをすぐお送りして見ていただくことにしました。
数日後、再びお電話がかかりましたが、今回は落ち着いたお声でした。
犬があまりにも似ていたため、写真を加工して絵にしたのではと思い、写真屋さんをしている親戚に確かめに行ったところ一目見て、これは絵に決まっているでしょうと笑われた、ということでした。
結局は、とても喜んで下さったのですが、人の感じ方・反応はこれほども違うのか、としばらくぼおーっとなっていたことがあります。
今では、ちょっと懐かしい思い出話です。
今回は、その日々草とラブラドールの子犬レオくんです。かしこい子の表情は、時にひどく人間と似ています。レオくんのちょっとさびしげなすねたまなざしに、個展にこられたお客様が、何人もひきつけられていました。
執筆年
2013年
収録・公開
→「レオくんと日々草」(No. 54:2013年2月5日)