南アフリカ概論

10月31日5回目の授業でした。もう三分の一が終わり、あと10回です。

金とダイヤモンドの梶山さんの発表への質問、「遠い夜明け」の感想は出そうになかったんで、少し映画の補足説明、特に冒頭の場面の解説をしました。

コシシケレリアフリカ、「グレイスランド」の最後の合唱とSoweto Gospel Choirの合唱。

そのあと南アフリカの用語の解説をしたあと、1652年のオランダ人の到来から1910年の南アフリカ連邦の成立まで英語で解説しました。これで何回か通して話をしたんで、この辺りの歴史の流れは少し掴んでもらえたような気がするけど。

次回映像を見てもらえれば、一つ目の山、南アフリカに来たヨーロッパの入植者が、アフリカ人から土地を奪い、課税して、安価な労働力による巨大な搾取機構を作り上げたことがよりわかってもらえると思います。

<次回は>

* 1652年から1910年辺りまでの主立った映像の紹介

* ガンジーの発表、教育1年の牛谷くん(授業のあと言いに来てくれました)

* ガンジーの映画の冒頭

* (時間があれば)1992年に行ったジンバブエの話

来週、また。

<配ったプリント>

* A chronology of South Africa(B4表1)

* ラ・グーマ・/南アフリカの用語解説(B4表裏1)

「ラ・グーマ」のプリントの地図と画像を見てもらいながら、「遠い夜明け」の冒頭の場面を解説、ケープタウンの郊外の砂地に住む人たちの話をしました。それは課題図書に入れてあるラ・グーマの『まして束ねし縄なれば』(And a Threefold Cord)の世界です。英文の註釈書も作り、作品論も書きました。リンクしておきます。

英文注釈書(Mondo Books, 1991, 表紙絵は小島けい画)

「アレックス・ラ・グーマ 人と作品6 『三根の縄』 南アフリカの人々 ①」(『三根の縄』はのちに『まして束ねし縄なれば』と改題)、「ゴンドワナ」16号14-20頁。

「アレックス・ラ・グーマ 人と作品7 『三根の縄』 南アフリカの人々 ②」(『三根の縄』はのちに『まして束ねし縄なれば』と改題)、「ゴンドワナ」17号6-19頁。

『まして束ねし縄なれば』(門土社、1992年、表紙絵は小島けい画)

英文で味わう映像・歴史・文学

1回目2019年度 獣医学科2年生向け「獣医学英語」4回シリーズ

10月28日(月)14:50-16:20 (教育文化棟 L111)

やった内容と補足などを書いておきます。次回の授業のための忘備録、やね。書いたあと、みんなと南部さん、兼子さんにもメールで送ります。予め送ってもらった名簿にメールアドレスもついてましたのでそれ宛てに送ります。

南部さんと兼子さんから補足が送られて来たら、ここに載せておきますね。

予め3人で決めた予定です。↓

〇 1回目:10/28 (月) 14:50-16:20 (教育文化棟 L111)

-前半45分-

兼子(「自己紹介」)

南部(「自己紹介:英語とわたし、そして動物のこと」)

玉田(「英語を話すようになったわけ」)の紹介(英語)

-後半45分-

玉田 獣医用語の構造などの解説

獣医関連と専門分野の用語紹介・発音練習

「アウトブレイク」冒頭、感染症センター、宿主侵入経緯などの映像

HIVとエボラ関連の記事の紹介・解説

実際にやったことは

① 兼子さんの(英語での)「自己紹介」:経歴と海外青年協力隊でザンビアに行った時の話をパワーポイントで。

② 南部さんの(日本語での)「自己紹介:英語とわたし、そして動物のこと」経歴と英語との関わりについての話、サイトなどのプリント(英語を使いながら「獣医学」を学ぶために有効なコンテンツ)に沿って解の紹介など。

③ 僕の話、いろいろ。

<配ったプリント>

* 用語1章(A4表裏16)と2章(A4表裏15、あとがき有り)

* エボラ関連2種(B4表1、B4表裏2)

* エイズ関連(B4表裏4)

* BSE関連(A4表裏2表1)。

僕は

① ギリシャ語ラテン語中心の獣医学用語と(ゲルマン系統の今の)英語について少々

② エイズ関連の3枚目で3種類のpathogen(bacteria, viruses, prions)の話。

③ その中のEbora virusについて、コンゴの2回目の発生時のCNNニュース(1995年)

④ その時の新聞記事2種類

⑤ 恐怖を煽ったアメリカ映画「アウトブレイク」の冒頭の映像。

など話をしました。

玉田(「英語を話すようになったわけ」)の紹介(英語)は時間がなさそうでやれなかったので、書いたものをリンクしときます。(たぶん無理やと思うけど、時間があれば英語で少しでも)→「なぜ英語が出来なかったか」すずかけ祭第20回宮崎医科大学パンフレット?頁。

<次回は>

* 3人の発表(自己紹介と、エイズ関連でHIVの増幅のメカニズムの演習:エイズ関連のプリントの3枚目のHIV targets helper T cells of the immune system, (次のページのFigure 9.21はそのまとめ)=医学専門家が書いたもの、と2枚目の中の図:Disrupting the Assembly Line=7scientific writerが一般向けに書いた記事。

* 1章の用語の解説と発音練習、2章末尾の動物関連用語の解説と発音練習

* HIVの増幅のメカニズムの映像

* 感染症研究所(Biohazard Level)と宿主チンパンジーによるエボラ菌拡散の「アウトブレイク」の映像。

そんなようさん出来るやろか。時間が来たところで終わり、やろな。

2回目は新しいブログのページに書くつもりです。

2回目以降の予定↓

〇 2回目:11/11 (月) 14:50-16:20(教育文化棟 L111)

-前半45分-

学生紹介(数人、英語)

-後半45分-

玉田 HIVとエボラ関連の記事の演習と関連映像

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〇 3回目:11/25 (月) 14:50-16:20(獣医視聴覚室)

南部 :英語の「映像メディア」を使って学ぶ獣医に関する英語

学生の小グループによるアクティビティを検討中です

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〇 4回目:12/9 (月) 14:50-16:20(獣医視聴覚室)

兼子「ザンビアでの活動紹介(青年海外協力隊での活動・研究紹介)」

「授業のページ」の下にある「参考ファイル」の2018年後期「英文で味わう映像・歴史・文学」を選択してもらえれば、そこに観てもらったCNNの映像の動画とtranscriptionと日本語訳、それと2019年後期の僕の「自己紹介」のファイルを置いておきます。ダウンロードして使えます。

次回ブログを見て実際にダウンロードしてみますが、わかる人に聞いて下さい。そうか僕にメールを。

英語 Ma2(4)

連絡事項

来週11月6日(水)は月曜日時間割で授業はありません。

10月30日、6回目の授業でした。

今日はいろいろ話をしたんで、原くんのHIV増幅のメカニズム、だけで終わってしもうたね。

前半のクラスで途中で授業をやめて出てきたこともあって、今の時間を大事にしぃや、みたいな話。特に意識下の言語の話。今医学科の研究室でデータがないから、家に帰って、医学科に来た日に送られてきた關さん(東大の医学部を出て、横浜で出版社門土社をやってはった人)からの分厚い手紙の一部を見つけて、載せときます。↓

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<次回は>今日やれなかった分も含めて

* コメント(何人か)

* エイズ(エイズの症状など、森さん)

アフロアメリカの

* 「ルーツ」の映像を少々。

* Battle Hymn of the Republicなどの紹介

紹介する予定のDionne Warwick

また、次回に。次回は骨の試験も終わってるんかな。

→關さんの手紙の一部

意識下の言語について

「・・・闇は光です この眼に見えるものはことごとく まぼろしに 過ぎません 計測制御なる テクニカル・タームをまねて 『意識下通信制御』なるモデルを設定するのは またまた 科学的で困ったものですが 一瞬にして千里萬里を飛ぶ 不可視の原言語のことゆえ ここは西洋風 実体論的モデルを 御許しいただきたい 意識下通信制御を 意識下の感応装置が 自分または他者の意識下から得た情報を 意識下の中央情報処理装置で処理し その結果を利用して 自分または 他者の行動を 制御することと定義するとき 人の行動のほとんどすべては 意識下通信制御によるものだと考えられます 少なくとも東洋人とアフリカ人には あてはまるはずです 私たちの行動のほとんどすべては 意識下の原言語できまるのであって 意識にのぼる言葉など アホかと思われるほど 些末なことです その些末を得意になって話しているのが ほかならぬ 学者文化人であって もう ほんまに ええかげんにせえ と 言いたくなります・・・」

あなたら医学生について

「・・・生物の成長というのは 細胞が個数を増す 細胞分裂と分裂によって 小型化した細胞がそれぞれ固有の大きさを とりもどす細胞成長とによって 達成されます 生物は本質的に成長するものなのですから 各細胞は 成長の第一条件たる 細胞分裂の傾向がきわめて強いのです しかし 無制限に 細胞の個数が増加して その結果 過成長すると こんどは 個体の生命が維持できなくなります そこで遺伝子の〝細胞分裂欲求〟は 不必要なときには 抑制されています この抑制因子を モノーという人は オペロンと名づけました モノーのオペロン説です フランスというところは 困ったものでいまだにデカルトの曽孫のような顔をした人たちしかいません このモノーも デカルトの曽孫にちがいありません しかし 話を簡略にするためには このオペロン説は 便利です 化学変化を説明するのに 結合手なる 手を 原子または原子団がもつものとするのに似て こっけいですが御許しいただきたい さて このオペロンが はずれてしまうというか 抑制因子がはたらかなくなったとき 細胞は 遺伝子本来の 〝分裂欲求〟に忠実に従って 際限なく 分裂を繰りかえします ガンです そして ガンになりやすい体質は遺伝します これはオペロンが はずれやすい傾向が子や孫に伝わるためです たしか 一九二◯年代に 有閑階級という新語をつくり流行させたアメリカの社会学者の言説をまつまでもなく ヒトは〝侵略遺伝子〟を持っています ヒトがすべて侵略者とならないのは この恐ろしい 〝遺伝子〟にも オペロンのおおいがかけられていて 容易には 形質を発現することがないためです ツングースの〝侵略遺伝子〟のオペロンは 窮迫によってはずされてしまったのです それも ほんの七千年か八千年ほど前のことです そして このオペロンのはずれやすい傾向は 連綿と受けつがれ いまなお 子や孫が風を切って 日本じゅうをわがもの顔に歩きまわっています 天孫降臨族の末裔たちです 手っとりばやくのしあがることだけをひたすら思いわずらい 四六時中 蛇(蛇くんに邪気などない)のごとき冷たき眼を油断なく 四方八方にくばる この侵略者たちは もちろん 効率百パーセントの水平思考を好み鉛直思考など 思いもよらぬことなのです 玉田先生が 鉛直下の原言語に乱されて 思考が中断するなら 私のほうは 鉛直上の原言語に吸いとられて思考が消失します 中断と消滅 軽重の違いはあっても 二人とも やはり 頭が悪いのは 確かなようです その点 最近の学生は とくに 医学生は 頭の良い子ばかりだそうです なにしろ なんかの方法で 受験勉強をしなかった子は いないというのですから 〝学問〟に対する その真摯な態度と勤勉に 驚かずにはいられません これは頭の良い両親の指導のもとに 水平方向に 己れの行く末を見つめ かっちりと計画がたてられる 頭の良い子であることを意味しています 鉛直方向によそみをすることなど 思いもよらぬ 天才少年です・・・しかし〝頭の良い〟学生たちと〝頭の悪い〟玉田先生 この両者に虹の橋はかけられないと絶望するのは早すぎます 学生たちの 眠っている 意識以前に 無言で語りかけてください・・・意識下通信制御です 百億年の因縁なんぞ信じないぞ 数百万の祖霊 そんなものは ミイラに食わせてやる などと仰言ってはいけません そうすれば 玉田先生の学生のなかから 医者や医学者ではなく 医家が 必ず 生まれることを かたく 信じてください そして もちろん 学生に 好かれるように行動するのではなく いつも 御自分からすすんで 学生のひとりひとりが 好きになるようにつとめてください 〝良い頭の〟学生は 医学生の責任だとはいえません 親はもちろん あらゆるものがよってたかって腕によりかけ 作りあげた〝高級〟人形であっても愛着をもってやれば ある日 ぱっちり眼を開き 心臓が鼓動をはじめ 体のすみずみに しだいに ぬくもりがひろがっていくことが 必ずあることを忘れないでください それと 医学部の学生は 最優秀と考えられていますが実際は 外国語も自然科学も数学もなにもかも まったくだめだということを 信じてください 子どもだから仕方のないことですが 世評がいかに 無責任ででたらめなものであるかを 玉田先生も 四月になれば いやというほど思いしらされるはずです たとえば 英語は 百分講義で英文科三ページがやっとのところを 医学部は十ページをかるがるとこなすのですが その医学部のひとりひとりをじっくり観察すると こいつ ほんまに 入試をくぐってきたんかいな と思う奴ばかりです それでもうんざりして見捨てたりせず この愚劣なガキどもの ひとりひとりからけっして眼をはなすことなく しっかりと 見守ってやっていただきたい なにしろ まだ人類とはならぬこども なのですから・・・」

僕から

あなたらが「親はもちろん あらゆるものがよってたかって腕によりかけ 作りあげた〝高級〟人形」なのかどうかは怪しいけど、「ある日 ぱっちり眼を開き 心臓が鼓動をはじめ 体のすみずみに しだいに ぬくもりがひろがっていくことが 必ずあることを」祈ってはいます。

英語 Ma2(3)

連絡事項

来週11月6日(水)は月曜日時間割で授業はありません。

10月30日、6回目の授業でした。

途中で出てしもうたねえ。頭に血がのぼると関西弁、怖いやろ。兵庫の播州と大阪の泉州、どっちもやくざの温床やったところ。普通にしゃべってても、怒らんといて、怒ってへん、という会話が起こるくらい。

授業も一人ひとりも大事に思ってるんやけどねえ。伝わらんもんなんやろか。他の授業でもあんな調子ちゃうんやろか、が一番心配。知的な好奇心以前に意欲なくしたら、何も始まらんやん。

3年前に授業をやめて出てきたときは、気持ちを鎮めるのに、片岡さんのとこに行ったけど、今は学部長室にいてるから、今回は一度部屋に戻って、ちょっと外に出て頭冷やしてこうか、と思ってるときに、田島くんらが。それで、頭冷やしてから再開。今回は今日中に収拾がついてみたいやけど、よかったんやろか。

結局、HIVの複製のメカニズムは接続コードがなくて次回まわし、田島くんのエイズの症状についての発表のみ。そのあと、いろいろ補足の説明。

<次回は>今日出来なかった

* コメント(何人か)

* HIV増幅のメカニズム、城野くん、とエイズ患者に対する治療法をめぐっての1994年の映像(多剤療法が出来なかったころの話)

* 「ルーツ」の映像

また、次回に。