つれづれに:端午の節句(2023年5月7日)

つれづれに

つれづれに:端午の節句

 前回「つれづれに」を書いたのが5月5日で、24節気の一つ立夏だった。旧暦ではもう夏の始まりである。次の小満が21日、いい季節が続く。立夏の解説である。

立夏(りっか)とは夏の始まりの時期です。さわやかな青空に、こいのぼりが気持ちよさそうに泳ぎます。一年のうちで、もっとも過ごしやすい季節です。

5月5日は端午の節句とも言われる。散歩の途中でもこいのぼりを見かける。鯉が滝をのぼって龍になるという逸話にちなんで、男の子の立身出世を願うという意味があるらしい。

節は唐の暦法で定められた季節の節目のことらしい。3月3日や5月5日のように奇数(陽)の重なる日は、めでたい反面、陰に転じやすいとされ、邪気を払う行事が行われていたようである。その暦法と風習が日本に伝わり、宮中や貴族社会で行われた。江戸時代には「5節供」が式日(現在の祝日)に制定されて、民間行事になったようだ。明治には廃止されたが、今も暮らしの中に残っているというわけである。

<5節供>

人日(じんじつ):1月7日 七草の節供、上巳(じょうし):3月3日 桃の節供、端午(たんご):5月5日 菖蒲の節供、七夕(たなばた):7月7日 笹の節供、重陽(ちょうよう):9月9日 菊の節供

今玄関の花瓶に花菖蒲を6本挿してある。採るときはその意識はなかったが、まさに菖蒲の節供にぴったりの花だったわけである。散歩の途中で、急遽花泥棒になった。ほぼ枯れているたくさんの花の間から、救い出して来た6本である。場所は言えない。

 24節気の他に雑節の名称もあるらしい。こちらの名前もよく耳にする。

土用(1月17日)、 節分 (2月3日)、彼岸(3月18日)、土用(4月17日)、八十八夜(5月2日)、入梅(6月11日) 、半夏生(7月2日)、土用(7月20日)、二百十日(9月1日)、彼岸(9月20日)、土用(10月20日)

雑節は、24節気や5節供のように中国から伝わったものではなく、日本人の生活文化から生まれた日本独自のものらしい。土用は立春・立夏・立秋・立冬の前のおよそ18日間を指すらしいが、今は「土用」と聞けば、立秋前の「夏の土用」と土用の鰻を連想する人が多いだろう。

 旧暦の言葉に魅かれるのは、便利になって失ってしまったものを時折思い出すからかも知れない。土に触れていると、余計にその思いは強い。雨でなかなかは畑には出られないが、とまとと南瓜の柵だけは藪蚊と炎天で作業が出来なくなる前に作ってしまいたい。折角8センチと5センチの穴掘り専用の機材を探して買って来ているのだから。

造りかけのとまとの柵(雨を避けるための温室風)