つれづれに:大学院入試(2022年5月10日)

2022年5月10日つれづれに

大学院入試

大学全景(同窓会HPより)

 2度目の大学院入試だった。30くらいで死ぬにしても人に金を借りてまで生きてはいけないと感じ(→「百万円」、4月30日)、定収入のために高校の教員採用試験を受けることにした。そのついでに、学生資格のための大学院もありかと考え、並行して準備した。院の入試では、採用試験用の購読(→「購読」、5月5日)と英作文(→「英作文2」、5月7日)の他に、言語学と文学史が必要だった。言語学と文学史はなかなかだった。ほとんど触れたこともなかったし興味がわかなったこともあるが、ノーム・チョムスキーの変形生成文法のところを読んだら、眩暈がした。言語学なのに、言葉としてこちらに伝わって来ないのである。ちんぷんかんぷんとはこのことだろう。アメリカ文学専攻の受験生に言語学が必要なのか。そう言っても仕方がないので、何とか毎日一年間は現代英語学辞典(成美堂)を読んだ。不定詞付き対格とか理解可能な範囲で何とか読んだが、一日一時間が限度だった、眠くなってしまうのである。どうしてチョムスキーの変形文法を楽しそうに語れる人がいるのか。特殊講義で黒人英語の大家と言われていた人の科目を聞きに行ったことがあるが、ゼミ生が数人、自分たちの時間だと言わんばかりに大きな顔をしていたので、一回きりで行けなくなった。アメリカ文学史もイギリス文学史も取らなかったので、初めて見る本や人物ばかりだった。もし間違って入学することになったらアメリカ文学は避けようがないだろうし、まあ、一通りするか。しかし、イギリス文学はやりたくなかった。幸い去年の問題はアメリカ文学で、イギリス文学と隔年の出題みたいだから、またイギリス文学の問題なら、諦めるしかないか。

事務局・研究棟(同窓会HPより)

 採用試験は8月で面接も終わり、あとは結果待ちだった。大学院の入試は11月の終わりにあった。ある程度準備をしていたので、26名中飛び抜けて26番ということはないだろう、そう思って試験問題を開けた。あちゃー、イギリス文学や。それでも、折角やったんやから、書くだけ書くか。時間をかけただけのことはある。英文和訳と英作文は書けたと思う。言語学もなんとか。しかし、結局、全部消して出て来てしまった。

木造校舎(同窓会HPより)

 後に教授になって大学院の教授会にも出るようになり、学生を採る側から考えられるようになってから、大学院を受ける学生のために助言を買って出るようになったが、もしその助言を聞く立場にいたら、また違った展開もあったかも知れない。

その夜、自転車に荷物を積んで神戸港から、今回はもちろん一人でフェリーに乗った。阿蘇を自転車で登ったあと、宮崎から九州の南端佐多岬まで行くつもりだった。

神戸港ポートタワー

 次回は、阿蘇に自転車で、か。