つれづれに:秋立ちぬ(2024年9月24日)
つれづれに:秋立ちぬ
妻の通う馬場の馬サンダンスを描いて「秋立ちぬ」の題に
10日ほど前に→「彼岸花」を摘んで来たが、30℃以上の暑さが続く中では、とても秋になったとは言えなかった。しかし、昨日から急に秋になった。秋立ちぬである。
小島けい画
旧暦では季節が始まるのを「始まる」ではなくて「立つ」と言う。旧暦の呼び名には農業を中心に生きて来た人たちの息遣(づか)いが漂う。秋が始まったではなく、秋立ちぬである。今年の旧暦の4季の始まりは 立春(2月4日)、立夏(5月5日)、立秋(8月7日)、立冬(11月7日)である。普段、土を触っている感覚ではこの辺りの旧暦と新暦の差は2週間か3週間、しかし最近は6週間ほどに感じられる。感覚の世界だが、恐らく温暖化のせいだろう。
この前の台風(→「台風10号」、8月28日、→「台風10号続報」、29日)で瓢箪南瓜(ひょうたんかぼちゃ、↑)はだいぶ雨風(あめかぜ)に叩(たた)かれたが、何とか勢いを取り戻した。しかし、一度やられると時期がずれて、最初の勢いには戻らない。折角かなり好調に推移して最初の何個かは大きくなってお裾分けして喜ばれただけに、少し残念である。このまま盛り返してくれればいいが、また台風に遣(や)られる確率も高い。自然には、克てない。
茎を一本一本丁寧に麻の紐(ひも)で結んだピーマン(↑)は生き残っている。腰を痛めて苗を植える時に肥料をやれなかったので、今ひとつ大きくならないが、何とか追肥をしているので、予想以上に生き残るかもしれない。去年は霜がなかったせいか、2本ほど夏前まで生きていた。
丸莢(さや)オクラ(↑)も生き残った。倒れかけの分もあったが、まっすぐにして開いていた葉を結んでいた紐(ひも)を解くと、葉が勢いを取り戻した。去年は終わりが早かったが、勢いがある。普通のオクラより実が大きいので、3本もあれば一日分は充分にある。粘り気のあるオクラは使い勝手があるので、有難い。胃壁を守るだろうと、毎日納豆と山芋をすって食べているが、オクラを加えると、粘り気が増す。どちらも、朝方に花が咲く。瓢箪南瓜は濃い黄土色、オクラは薄めの黄色である。実が大きくなるだけあって、花も大きい。夕方に写真を撮ったので、花は開いてなかったが、何年か前に撮った写真(↓)がある。見事な花である。
毎年この頃にオクラの苗を買いに行く。種からも苗を作るが、芽が出て大きくなるまでに時間がかかるので、大きくなった苗を先に10本ほど買う。12月には食べられる。まだまだ虫が活発に動く時期なので、何もしなければ見事に葉はやられる。希釈した酢と焼酎(しょうちゅう)をこまめに撒(ま)く必要がある。
三日前にいつもの店にブロッコリーの苗を買いに行ったら、閉店していた。苗や花と野菜を少々取り扱っていた店だが、薄利多売に傷みやすい生もの、あの安い値段でよう続いてるなあと思っていたら、やっぱり閉店してしまった。他にも系列の店舗が宮崎駅の近くにあったけど、あそこももうないやろなあ。
それで仕方なく、少し高めでもと思いながら清武の量販店に行ってみたら、12個セットの小さな苗があった。初めてみかけたが、他よりは安い。2セット24本の苗を買って来た。3日ほどかかったが、ブロッコリーの苗(↑)は何とか植え替えた。こまめに希釈した酢と焼酎をかければ、年末には無事食べられそうである。
玄関先の西条柿(↑)も少し色がつき始めた。1か月もすれば、干し柿に出来そうである。色づいてくると、熟すのは早い。短い期間に作業をしないと、熟した柿は干しても落ちてしまう。手間も暇もかかる。しかし、陽に干すだけで、何とも言えない色と艶が出る。太陽の力は、凄い。
秋立ちぬ 西条柿も 色づき出した 我鬼子
7年目になった1個(小島けい画)