つれづれに:仕上げ(2022年9月11日)

つれづれに

つれづれに:仕上げ

春にも見かけるがこの時期も咲いている甘草(かんぞう)

昨日4つ目の小説が何とか終わった。最後までなかなか書けなかった最初の部分に時間がかかったが、自然にさらっと書けた。長いこと書きながらイメージがわかなくて、何やかややっているうちにある時イメージが形になって、終了、そんな感じである。

垂れ具合がなかなかいい百日紅(さるすべり)

「つれづれに」を「しゅうさく」に使うつもりは毛頭なかったが、何となく部分を書いて、それを集めて修正するのもありかと思いついた。長丁場になると書いたものが重なる時があるので、重なった部分をどう繋ぐかという新たな問題も出て来るが、軸がしっかりしていれば微修正で済む。

家の近くで。あちこちに咲いているハイビスカス

小説を書きたいと考え、時間を確保するのに大学が一番いいと思ったのだが、大学というところは、すべき時に受験勉強をして、出たあと職場を保証してくれる博士課程のある大学に入るのが一般的だ。すべき時に受験勉強をしなかっただけで、大学に辿り着くのにえらい大変な思いをして、ずいぶんと時間がかかってしまった。研究室と時間も確保したまではよかったが、出会った出版社の社長さんに芥川賞も直木賞も出版社の売るための便法だから、辞めといた方がいいと言われて、少し気持ちが萎えかけたが、すぐ後に雑誌の記事や註釈本や翻訳書や、英文書まで次から次に言われて、考える暇もなかった。

もうすぐ色付いて作業に追われそうな渋柿

今までと違う理科系の人たちばかりで結構刺激もあった。研究室にいるだけで、いろんな人が訪ねて来てくれて話もしてくれる。一緒にお昼を食べたりしているうちに、みんな医者や看護師になって行った。医者や看護師になってからも続いている人たちもいる。そのうち、タイやアメリカの大学と学生交換も始まり、使える英語も担当するし、看護学科が鍵を握る学部長選や学長選に巻き込まれて、気が付いてみたら、定年退職。そのあとも再任。そのころに社長さんが亡くなって、しばらくした頃に、やっぱり書いてみるかという気になった。これで4冊目である。書いたら本にしてもらえた時と違って、出版社が売れると判断するかどうか。文学界と群像はそう判断しなかったようだが、こんどはすばる、売れると判断してくれるかどうかは、相手次第、教授選と同じだ。まったくの先行き不透明である。今から月末の締め切りまで、「仕上げ」の毎日になりそうである。

家の近くで、百日紅とハイビスカスが重なり合って植わっていた