The Colonization of Africa
概要
“The Colonization of Africa," Tamada Yoshiyuki, Africa and its Descendants (Mondo Books, 1995), pp. 6-27.
アフリカは人類の発展のためにたいへん重要な地域であった。人々が鉄を精錬するようになって、大きな文明の飛躍があった。そして大規模な耕作が始まり、更なる飛躍があった。アフリカは様々な面でヨーロッパよりも優れていた。アフリカからもたらされる金は世界貿易の支払い手段として使われていた。しかし、中世以降ヨーロッパ人によってアフリカの優れた文明は破壊された。当初ヨーロッパの国々はアフリカと貿易を望んでいたがうまくいかなかったので武力でもってアフリカの富を略奪した。やがて奴隷貿易が始まりヨーロッパは富を蓄積し、産業革命の基盤となった。そしてアフリカの多くの国々が植民地となり住民は苦しい生活を送った。第二次大戦後アフリカの多くの国々は独立を果たした。しかし、多くの場合で新しい独立政府は旧来の経済体制を引きずっている。そして現在のアフリカは貧困、紛争など数多くの問題を抱えており植民地時代の負の遺産といえる。
(2005年度アフリカ文化論、農学部獣医学科 工藤敬幸)