課題図書一覧用です。

課題図書

概要

TAMADA Yoshiyuki, Africa and its Descendants 2 Neo-colonail Stage (Yokohama: Mondo Bokks, 1998)

 Since the equal relationship between Africans and Europeans was broken down by the slave trade and colonization process, the exploitation has continued even to this day by changing its forms. Now we are in the last stage:the neo-colonial phase. What we should remember here is that we are on theside of the robber and that some 'chosen’ Africans are in the similar position.
Many Japanese say how lucky we are to be living in such a rich and safe country. They seem satisfied with their 'peaceful’ situation with material abundance and convenience. However, we have to reevaluate our way of life and thinking, for our vanity is based partly on the sacrifice of the robbed, who are still suffering from poverty and racial conflicts. It’s time to reconsider our salf-image as reflected by Africa and world problems.
This is the second volume of the AFRICA TODAY series. This book depicts the neo-colonial phase in African history, as well as the music of African descendants. In the first chapter, the focus is on the mechanism and realities of neo-colonialism. In the second chapter, it deals with the neo-colonial scenes in two literary works by African writers : Alex La Guma’s Anda Threefold Cord and Gonzo H. Musengezi 's The Honourable MP. In the third Chapter, after discussions of the AIDS epidemic and Zaire’s turmoil , author add a brief account of his family’s short stay in Harare, Zimbabwe in 1992. In the final chapter,sprituals and gospel music by African Americans are examined ; some messages of their forefathers have been passed on to later generations in the form of music. African descendants are still singing their songs in their own styles.
(2005年度英語、医学部医学科一年 竹原彩美)

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概要

著『アフリカの蹄』(講談社、2000年)

 日本人外科医作田信は、心臓移植技術を学ぶために、南アフリカ共和国のヨハネスブルグの大学病院に派遣された。しかし、そこはアパルトヘイトが行われている国で、一方では白人の優雅で贅沢な生活があり、他方では黒人の貧しく、物同等の扱いを受けて人間として認識されない生活があった。そのような南アフリカの現状に作田は激しい怒りを覚える。
作田は、ブラック・スポットと呼ばれる黒人貧民街にある診療所に時々赴き、黒人医師サミュエルを手伝い治療に当たっていた。そんな中、子どもたちに発疹のある子が出始めた。発疹を作田の知人である白人医師レフ助教授の元で調べてもらうと、なんと絶滅したはずの天然痘のウイルスが発見された。ブラック・スポットの発病者と死者は黒人の子どもを中心に増加した。しかし白人の子どもには発病しない。これは、天然痘ウイルスを使用した黒人一掃計画の始まりだった。レフ助教授の父が白人用に貯えられていた天然痘ワクチンを密かに流してくれたが発覚し、作田の身にも危険が迫った。発疹から取り出し培養したウイルスと共に、黒人組織の手を借りて国外に脱出、国際社会に訴える機会を得た。しかし、共に戦ってきた黒人解放運動リーダーで、作田の恋人パラメの兄ニールは殺されてしまう。一方で黒人たちはワクチン要求などを掲げてゼネストを計画した。そのような流れで
衛生局長で黒人有害論を唱えるノーマン・フォックスらによる記者会見が開かれ、最初はノーマンのペースで進んだが、目覚めたレフ助教授の糾弾によって逆転した。そして、ついにWHOに天然痘ワクチンの製造が依頼された。ようやく戦いに終止符が打たれたのである。パメラや作田、多くの黒人や良識ある白人たちの無数の無抵抗デモ隊の歌声がヨハネスブルグに響き渡っていった。
(2005年度英語、医学部医学科一年 竹原彩美)

課題図書

概要

グギ・ワ・ジオンゴ著、松田忠徳日本語訳『夜が明けるまで』(門土社)

 舞台は独立直前のケニア、1950年代に起こったマウマウ闘争(反英独立闘争)の時代。ケニアの人々の圧政への抵抗を背景に、そこに生きる一人の少年の精神的成長が描かれている。
その少年ジョロゲは学問に憧れを抱き、教育を身につければ貧しい生活から家族を救うことも、白人の植民地と化した自分の国を変えることもできると信じている。彼の父ゴゾは入植者のもとで働きながら、奪われた祖先伝来のその土地が、再び自分に帰ってくる日のことのみを生きる糧として待ちつづけている。
情勢は日増しに悪くなり、破壊と暴力の日々が続く。ジョロゲの家庭にも暗雲が漂い、家族はバラバラになっていく。そんな中でもジョロゲは希望を捨てず、神を信じ、学問に明日の光を見出そうとする。しかしある事件によりジョロゲは学問を奪われ、父の死を目の当たりにすることになる。「あしたこそ」では答えにならない難問に初めて直面し、自分の無力さを痛感する。すべてを失い、死を望む心の声に惹かれながら、それでもジョロゲは残された家族や恋人のためにまた歩み始める。
(2005年度アフリカ文化論、農学部獣医学科 泉瑛子)

課題図書

概要

“The Colonization of Africa," Tamada Yoshiyuki, Africa and its Descendants (Mondo Books, 1995), pp. 6-27.

 アフリカは人類の発展のためにたいへん重要な地域であった。人々が鉄を精錬するようになって、大きな文明の飛躍があった。そして大規模な耕作が始まり、更なる飛躍があった。アフリカは様々な面でヨーロッパよりも優れていた。アフリカからもたらされる金は世界貿易の支払い手段として使われていた。しかし、中世以降ヨーロッパ人によってアフリカの優れた文明は破壊された。当初ヨーロッパの国々はアフリカと貿易を望んでいたがうまくいかなかったので武力でもってアフリカの富を略奪した。やがて奴隷貿易が始まりヨーロッパは富を蓄積し、産業革命の基盤となった。そしてアフリカの多くの国々が植民地となり住民は苦しい生活を送った。第二次大戦後アフリカの多くの国々は独立を果たした。しかし、多くの場合で新しい独立政府は旧来の経済体制を引きずっている。そして現在のアフリカは貧困、紛争など数多くの問題を抱えており植民地時代の負の遺産といえる。
(2005年度アフリカ文化論、農学部獣医学科 工藤敬幸)