つれづれに:新任研修(2022年5月17日)

2022年5月20日つれづれに

 

新任研修

姫路西高

 慌ただしい冬だった。秋に→「教育実習」(5月4日)の時の教頭と→「街でばったり」(5月13日)と出逢い、校長をしていた新設高校に誘われた。年末にはその人から産休の人の代わりをするように頼まれて→「3ケ月早めに」(5月14日)高校の教員になり、→「初めての授業」(5月15日)も終え、課外活動で、バスケットボールの女子チームの県大会にも参加した。定期試験も2度あったし、初めて入学試験の採点もやった。丸々1学期を経験したわけである。
 そのあと新任研修があり、4月1日に採用試験のあった姫路西高に出かけた。行きたくなかったが、新採用の教師の仕事の一部だったようで、嫌々参加した。なぜか前日に買った安物のスーツを着て、ついでに散髪もして行った。ただ、一枚刈りのつるつる頭だったので、少し目立ったかも知れない。

 新任研修には同じ夜間課程で知り合いになり、同じ新設校に行くことになった人と駅前で(↓)待ち合わせをした。180センチほどあって、スーツを着ていた。前の日にも会って別れたばかりだったが、先に待っていたその人の近くに行き、胸元まで近づいたが最初は全く反応しなかった。それから、一瞬、ぎゃと声を上げて、大声で笑い始めた、しばらく興奮冷めやらぬ様子で、笑い続けていた。その人とは電車が同じなので否応なしに駅で顔を合わせていたが、挨拶を交わす程度だった。当たり障りのない対応をする人で、本人が訪ねて来ていなかったら、話もしてなかったと思う。ある日家に来て、採用試験を受けたいが何をしたらいいでしょうかと聞かれた。その年に4年間で卒業予定で、浪人と留年4年の私より4歳下だった。母子家庭で独身の兄と三人暮らし、高校は隣の県立高校の商業科で、卒業後財務関係の県の出先機関に勤めていると言っていた。似非夜間学生の私とは大違いで、正規の公務員だったようである。その人にとっては私はその地区で一番の進学校の卒業生で、まさか受験勉強をせずに大学に入り英語もしないで英米学科を卒業したとは思わなかっただろう。採用試験の準備の真っ最中だったし、教えるように頼まれて断る理由もないので、やっていることについて話はした。役に立ったのかどうかは知らないが、採用試験には合格したらしい。それでもいっしょの高校になるとは思ってもいなかった。当時担任だった人が新設校の教頭になり、その人の勧めで採用が決まったと教えてくれた。

 大学に入ってしばらくしてから髭が伸び始め、剃らないでそのままにしていたのだが、散髪屋に行くのが嫌だったので、一年に一度、髪と髭が伸びた頃に自分でバリカンで刈るようになっていた。一枚刈りである。普段の→「髭と下駄」の風体がたまたま全共闘の人たちと似ていたために警官に目の敵にされているうちに、自分の中に潜む「反体制」の自己意識に気づいてしまっていたらしい。→「面接」(5月9日)では髭を剃るかどうかを迷ったが、丸刈りの時期と合っていれば、変に悩まずに済んでいたかも知れない。つるつる頭は好まれそうとは思いもしなかった。4月1日はたまたま丸刈りにする時期だったのである。

「県大会」(5月16日)の時の集合写真→(直後に)つるつる頭(↑)

 何日かの新任研修のあと、新校舎での新採用一年目の日々が始まった。新任研修で着たスーツは、その後、何回かしか着ていない。普段は、学生の時のように髭に下駄履きの風体に戻っていた。
 次回は、新採用一年目、か。